キッチンリフォームで大切なこと

まずキッチンリフォームで大切なのは、キッチンを使っているシーンやキッチン空間のイメージを固める事です。
その為にはまず国内、国外の多くの事例やキッチン空間のモデルを見ることをお勧めします。
しかし1箇所のショールームではスペースの関係上、空間をイメージできるのはせいぜい数点しかなく、ストックされている施工例の写真でも限りがあるし事例も偏ります。
そんな中、おすすめなのは住宅リフォームのポータルサイト「houzz(ハウズ)」の事例活用です。
houzzとは米国でリフォームしたい人と住宅の専門家をつなげるサイトとして立ち上がり、2015年に日本でも同様のサービスが提供されています。
その中には、国内、国外の建築家や設計事務所、工務店の実際の事例の写真が膨大なデータとして蓄積されており、キッチンだけでも200万軒以上の写真を見ることができます。
自分の好みを、国別、テイスト別などで絞り込み、誰でも自由に検索したり閲覧したりできます。
この写真を見るだけで、自分が漠然と思い描いていた理想のシーンや空間を発見できます。
houzzの中からお客さまに気に入った事例写真を選んでもらい、それを共有してお客さまの想いを整理しながらリフォームを進めて行きます。
その他にもヨーロッパの展示会でのキッチンの最新トレンドや国内、国外のキッチンメーカーのキッチン空間のシーンや特徴を交えながらイメージを固めて行きます。

次にキッチンリフォームで大切なのは、お客さまの過去と未来のライフスタイルを浮き上がらせて、会話の中から理想のアフター空間を作り上げて行くことです。
お客さまの
「これまでのキッチンで良かったこと」(過去のプラス部分)
「これまでのキッチンで問題だったこと、不便だったこと」(過去のマイナス部分)
「これからのキッチンで大切にしたいもの」(未来のプラス部分)
「これからのキッチンで望まないもの」(未来のマイナス部分)
といった想いを繰り返し丁寧にお聞きして行く中から洗い出して行き、理想の形にして行きます。

こうしたステップを踏むことで、キッチンや収納の大きさ、デザイン、機能の優先順位が明らかになり、取捨選択が可能になってきます。
そしてお客さまの想いを実現する為には国内や海外メーカーのシステムキッチンを基本とするか?オーダーキッチンで作り上げるのか?という選択肢からお客さまにとってのメリット、デメリットを明らかにしながら最適な基本形を決定して行きます。
基本形が決まってからはじめてショールームを活用して機能や素材、色などの実物やサンプル帳を見て詳細を決定しキッチンを形にして行きます。場合によっては3Dシミュレーションにより空間的なバーチャルのイメージも活用します。

このようなステップを踏み、お客さまの想いをお客さまと同じかそれ以上に熱く胸に刻み、プランニングします。
そして工事は専門の施工店で実施してもらいますが、元請け、下請けの上下関係ではなく、対等な立場でチームを組んで作り上げて行きます。
当然お客さまの熱い想いを実現する為、プランニングした者が工事監理も行い、お客さまの視点で施工店と向き合って行きます。
お客さまの想いをプランに盛り込む役割、プロとしての施工の役割を明確にし、それぞれが責任を持ちながら理想の形を実現して行きます。

施工後もお客さまの想いが実現され続けているを確認しながら、時間と共に理想が変わってくれば、又新たな理想を実現する為にお客さまとのコミュニケーションを繰り返して行きます。
そして新旧の対話を重ねながら過去から現代、未来へとつなぎ、キッチンという場に新たな命を吹き込んでいきます。

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